-施工実績-
Bhaus 002

トーンをそろえてなじませて
無二の幸せを感じながら
刻んでゆく家族の物語。

Bhaus 002
■建物概要
ご住所:長崎県大村市
竣工年月:令和6年3月
延床面積:105.99㎡(32.06 坪)
敷地面積:234.49㎡(70.93 坪)
施工期間:4.0ヶ月
■ご家族構成
夫婦
「私はずっとマンション暮らしに慣れ親しんでいたこともあって、一軒家に住むというイメージがわかなくて」。そう話す奥さまとは真逆で、ご主人は一軒家育ち。「高校の同級生で職場の同期がモデルハウスを購入したのに感化されて。なら自分も!」と、奥さまを誘って住宅見学会に。さらに同僚が大栄ハウジングで家を建てたと聞き、軽い気持ちで住宅相談に出かけたといいます。はじめは乗り気じゃなかった奥さまも、いろんな家を見たり、SNS などで調べたりするうちに「建てるならこんな家にしたい」というイメージがむくむくと。それからは2人で夜な夜なYouTube を見ながら想像を膨らませていました。
とはいえ、奥さまの頭の片隅から「マンション住まい」の選択肢が離れません。「母親が1人暮らしなのもあって、家を建ててしまったらなにかあったときに動けないかも」。その悩みから救ってくれたのはご主人のひと言。「万が一のときは部屋を増やして、一緒に住んだらいいよ」。やさしい言葉が奥さまの胸にずきゅん。この人と結婚してよかったと、あらためて思った瞬間でした。さら家が建つのは高速道
路のIC が近いエリア。母親の様子をすぐ見に行ける距離に土地が見つかったのも決め手となったようです。

今回の家づくりでいちばん冒険したというのがリビングのクロス。遠くから見たらタイルっぽく見える、石目調のクロスを思い切って選びました。しかも天井から床まで一面に貼るという大胆さ。 「柄入りだからくどくなるかもと相当悩みました。コーディネータの大導寺さんからも、はじめは半分で区切った方がいいかもねと言われて。けれど、意外とイケるかもね!という言葉を信じて突き進みました」。その決断はいわずもがな。視線を引くデザインで奥行きが強調されるだけでなく、自分たちらしさが際立つ空間に。「グレーとゴールドとウッド」。基本軸を決めたおかげで空間に余計なノイズがなく、クリーンで心地よい印象をつくりあげることができました。



いろんな悩みがなくなり、すっきりした気持ちで家づくりも進行。2人が選んだのはLDK の高い吹き抜けが印象的なBhaus オリジナルデザイン。このスタイルを基本に、自分たちらしさをプラスしていくことに。こだわったのは家全体のトーンをそろえること。「グレーとゴールドとウッド。これを基本に空間をつくっていきました」。なかでもお気に入りはヘキサゴンタイルを貼ったキッチン壁。濃淡が異なるグレーのタイルをランダムに組み合わせ、少し離れた位置にレイアウトした1枚のタイルが存在感を放ちます。「コーディネータの田崎さんが絵を書いて、バランスを見ながら進めてくれたので納得のいく仕上がりに」と奥さまもご満悦。さらにキッチンとリビングをゾーニングする床材にも注目を。キッチンはムラ感のあるグレーのクッションフロア、一方のリビングはナチュラルなウッド。その境目でゴールドの真ちゅうが鈍い輝きを放ちます。そのセンスに脱帽です。


H邸が教えてくれるのはブレないことの大切さ。トーンをそろえることはもちろん、家具ひとつとっても「なんとなく」で選んだものが1つもありません。たとえば片側がゆるやかなアールを描くダイニングテーブル。なかなか気に入ったものに出会えず、新居に迎えるまで10か月近くかかったといいます。合わせるダイニングチェアは、ご主人と奥さまがそれぞれ選んだお気に入りを2脚ずつ。リビングのソファも「カウチっぽいけど、カウチっぽくないものを」と感性に響いたものを選んでいます。というのも奥さまは「後悔したくないから徹底的に調べる派」。先ほど紹介したキッチンやリビングのあしらいもメリット、デメリットがわかったうえで選ぶ徹底ぶりです。だけど「もう変更できない」という段階まで進むと、「本当にこれでいいのかな」と不安になることも。「自分でいろいろ決めたいけど同意もほしいタイプ」という奥さまの背中を押してくれるのはやっぱりご主人。「大丈夫だよ」。ご主人の言葉は偉大なのです。



家の中もさることながら、家の顔となる外観も個性的。「ありきたりはイヤ」という2人が選んだのは深い森のようなグリーンのガルバリウム鋼板。視線が上に伸びていくようなおおらかさにはヒミツがあります。それは1階と2階の境界に中間水切りがないこと。上から下まで、およそ6メートルを1枚張りしています。この家に合わせて特注したもので、タテのラインが途切れないため見たがすっきり。片流
れの屋根と相まってスタイリッシュな印象に。この外観に合わせて、リビングにつながる造作のドア、お風呂やトイレのドアなどもグリーンでまとめて。やはり色合わせのセンスがお見事です。



新しい家での新しい暮らし。もともと料理が得意な奥さまは、マカロンやバスクチーズケーキなどお菓子づくりもお手のもの。自分好みのキッチンになって、料理の時間がますます楽しくなったようです。週末はご主人もキッチンに。「妻の実家の味つけが好きなんですが、妻いわく“母の味を超えられないから” と。だったら自分がつくろうと!お義母さんに唐揚げとポテトサラダのレシピを聞いたので、同じ
味を目指してがんばってるところです」なんて、ほほ笑ましいエピソードも。そんな2人での暮らしにもうすぐ新しい家族が仲間入りします。2階の子ども部屋には小さな服が準備されていて、ご夫婦そろって楽しみにしているご様子。ストライプ× 水色にドット× イエロー、男女どちらでも使えるよう部屋のクロスもこだわって選んでいます。よく見るとドアにはめ込まれたガラスも柄がちょっと違うんです。さ
らに奥さまの実家からピアノを運び、リビング階段の下に設置しようと計画中。「ご近所さんに気を遣って音を出せないってこともないから、やっぱり一軒家にしてよかった」と奥さま。一方のご主人は「子どものために弾いてあげたくて、“あなたのおなまえは” を練習中です」とのこと。
リビングに響く楽しそうな笑い声、やさしいピアノの音色、キッチンから届くおいしそうな香り。そんな幸せのカケラをこの家でたくさん積み重ねながら。やわらかな光や心地よい風が運ぶ穏やかな時間とともに、新たな家族の物語がここからはじまります。



