-施工実績-
Bino WAVE
移りゆく景色にときめく
日常がいとおしくなる
新しい暮らしをここから。

BinO WAVE
■建物概要
ご住所:長崎県大村市
竣工年月:令和7年10月
延床面積:109.30㎡(33.06 坪)
敷地面積:195.05㎡(59.00 坪)
施工期間:4.0ヶ月
■建物性能
UA値 0.55 断熱等級5 耐震等級3
■ご家族構成
夫婦+お子さま1人
光を取り込んだり、さわやかな風を運んだり。家の内側と外側をつなぐ「窓」はどの家にも必ずあるもの。だからこそ、見逃してしまいがちですが、位置やサイズによって暮らしは大きく変わります。「森のように四方に枝を広げる木々、夜にちらりとのぞく月。新幹線や飛行機が行き交う姿も見ることができます。そのときどきで変化する景色を見るのが楽しくて」。そう話す奥さまの言葉どおり、窓は外の豊かさや楽しさを切り取ってくれるアートフレームでもあります。ここまでは、どこの家でもあるハナシ。だけどW邸が特別なのは湖という、ほかにはない「絵になる眺め」があるからこそ。ある一瞬の美しさをつぶさに感じられる景色と一緒に暮らすために、1.5階と2階にLDKがあるBinOのWAVEを選びました。

中古住宅でもいいよね」。家づくりを考え出した当初はそんな意見が出たことも。とはいえ、なにから始めたらいいかわからないことだらけ。そこで「家づくりセミナー」に参加したところ、とある住宅メーカーを紹介してもらいました。しかし、自分たちの思いが伝わらず、ただただ時間が過ぎてゆくばかり。「家づくりがなかなか思い通りに進まないのがストレスで。少しでも気分を変えようと、B・SHOPに家具を見にいったんです。そのときに“家を建てるんですか?”と声をかけてくれたのがコーディネーターの大導寺さんで」とご主人。もともと家具が好きで、お店のことは知っていたそうですが、「家を建てているなんて知らなかった」とのこと。自分たちが好きなテイストの家具を置いている店なら間違いないはず。そこで大栄ハウジングが手がけた家を実際に見せてもらうことに。「なにこれ」「こんな家、見たことない」。スキップフロアの間取りのユニークさ、家具と空間が織りなすかっこよさは2人の想像のナナメウエをゆくものでした。



W邸の家づくりのテーマカラーはブルー系。「玄関ドアをこの色にしたくて。外観の配色はそこから決めていきました」。コンクリート調の外壁をメインに、白のガルバニウムでアクセントを添えて。落ち着いたトーンのブルーはさわやかな空の色を思わせます。家の顔となる玄関まわりとは対照的に、0.5階の寝室は落ち着いたトーンに。ドアは奥さまが好きな紫、クロスは2人とも好きなデニム調でコーディネート。「はじめは紫でだいじょうぶ?って思ったけど、いい感じに仕上がったよね」「そうでしょ」と、他愛もないやり取りからも仲のよさがうかがえます。一面だけの白いクロスにしているのはプロジェクターを投影するため。ここはベッドルームでもあり、シアタールームでもあるんです。



同じブルー系でも、明度や質感によって表情はさまざま。そんな遊び心が家のあちこちに散りばめられています。たとえば「木」もそう。空間の印象を左右する床は濃いめの色にすることで、重厚感や高級感のあるたたずまいに。一方でリビングの壁の一部には足場板をあしらって。使い込まれたラフな雰囲気と独特のヌケ感がたまりません。こうした仕掛けも「家具が似合う家」を目指してのこと。なかでも一番のお気に入りはダイニングテーブル。真鍮の天板×個性的な形のスチール脚という大胆な異素材のかけあわせが、空間をぐっと引き締めてくれます。「天板には鋲が打たれていて、それもまたかっこよくて。木の床と同じで、使い込んでいくうちにどんな風に変化していくのか今から楽しみです」。そんなアイコニックな家具を、スポットライトのように照らす窓からの光。窓の外には移りゆく湖の景色。自然とここに座ってしまう、そんな大切な場所となりました。



まだまだ自慢したいところはいっぱいです。アメリカンテイストのスチールロッカーのサイズに合わせて造作したシューズクローゼット。カフェ風のイラストが描かれたキッチンのクロス。ダイニングのパッチワークラグ。リビングのソファとデニムのラグ。すべて異なるLDKのライト。キャンプ用品や釣りの道具などが並ぶ玄関横のガレージ。家中ぐるりと見渡しても、どこもお気に入りばかりでまさに眼福です。それは家という「空間」と、それを彩る「家具」や「雑貨」がお互いを引き立てあっているから。「大導寺さんのコーディネートやアドバイスのおかげですね。自分たちだけでこんな仕上がりは到底ムリ。ダイニングテーブルもそうですが、実際に福岡県大川市にあるショールームまで同行して、一緒に選んでくださって」。家とインテリアを切り離さず、同時に考えてゆく、なんなら家具ありき!の大栄ハウジングだからこその腕の見せ所でもあります。



じつはこの家で暮らす前は、ちょっと人見知りだったという娘さん。けれど今ではすっかり外向きに。家の中を元気に走り回ったり、スキップフロアの階段も上手にのぼったりくだったり。湖のまわりにある公園にもよく出かけているそうです。娘さんだけでなく、Wさんご夫婦ともに「生活の質がぐっと上がって、早く家に帰りたくなりました。友だちも呼びやすくなったし、家にいる時間が前より長くなりました。出かけなくても家にいれば十分というか」と気持ちに変化が。キッチンが広く使いやすくなったことで、外食の時間も減ったそうです。「料理はあまり得意じゃないし、好きでもないけれど、家族のためにがんばろうかなと思えるくらいに居心地がいいんです」。ちなみに奥さまがつくる料理で、ご主人が好きなのは「だし巻きたまご」とのこと。




どんなに素敵な家に暮らしていても、家族の心が離れ離れになっては意味がありません。本当の心地よさは、大切な人たちが一緒にいてこそ生まれるもの。スキップフロアが空間をゆるやかにつなぐW邸は、そのときどきで大事にしている時間が違っていても、家族の気配を感じながら、お互いに楽しく過ごせる余白があります。床や壁のキズも、真鍮のテーブルの味わいも。窓の外に広がる湖の景色が、時間や四季ごとに美しく変化していくように。いつか懐かしく、いとおしく思える日がきっと来る。その日を楽しみにしながら、家族の思い出をここで重ねてゆきます。
